歯科用語集

犬歯 犬歯誘導

用語 読み方
犬歯 犬歯誘導 けんし けんしゆうどう

犬歯とは?

歯並びの真ん中から3番目にある歯です。
乳歯では乳犬歯、永久歯では犬歯といわれます。
先端が3角形にとがっていて、ほかの歯よりも長く見えます。
歯の根も、ほかの歯よりも長いです。丈夫な歯です。

かみ合わせに重要な役割を果たしています。
下あごは、あごの関節で動くわけですが、歯と歯が接している場合、歯がその動きをガイドします。
歯並びが正常の場合、そのガイドは上下の犬歯がすることが多いのです。

犬歯誘導とは?

例えば、あごを右側に動かすときには、右上の犬歯と右下の犬歯だけが接して動いていきます。
これを犬歯誘導といいます。
その時に、歯にも強い横の力がかかるのですが、犬歯は

  1. 歯の根が長く丈夫である
  2. あごの関節から離れているので奥歯に比べると強い力がかかりにくい

という2つの理由から誘導の側方力に耐えることができるのです。
奥歯が接しないことで、強い力から奥歯を守っているのです。

奥歯で誘導している場合は、あごの関節から近いために、強い力がかかりやすく、歯が壊れたり、歯周病が進みやすくなってしまいます。
反対咬合の方は、奥歯でガイドすることが多く、そのために、早期に奥歯を失いやすいということがあります。

犬歯がすり減ってくると、その近くの第一小臼歯や、第二小臼歯と一緒にガイドをするようになってきます。
これをグループファンクションと呼んでいます。

総入れ歯では、入れ歯の安定のために、どのように動かしても、奥歯前歯の3点以上が接触するようにしています。
これを、フルバランスといいますが、天然の歯ですべてが当たるようになっていては、いろいろな害があるのです。
たまに歯ぎしりの強いかたで、歯がすり減った結果、そのような動きになっている場合がありますが、これは例外です。

このように犬歯は、ほかの歯を守る大切な役割があるのです。
虫歯にしないように気を付けましょう。また、多少歯並びが悪いからと、安易に抜歯しないようにしましょう。

この記事の執筆者:加藤 誠也

加藤歯科医院 院長 加藤 誠也
医療法人社団 加藤歯科医院 理事長
加藤 誠也

1984年(昭和59年)北海道大学歯学部卒業卒業と同時に、北海道大学歯学部第二保存科(歯周病科)へ入局、1994年(平成6年)札幌市東区にて、加藤歯科医院を開業、現在に至る。
インプラント学会所属。年間100本以上のインプラント埋入の実績を持つ。

  • 日本口腔インプラント学会
  • 北日本口腔インプラント研究会
  • クリニカルヘルスプロモーション研究会所属
  • その他、多数の学術セミナーの終了認定証を受ける

加藤院長の書籍(共著)「人はなぜ歯科医院にいくのか」

加藤雅也 共著 人はなぜ歯科医院に行くのか?

札幌市東区北30条東の加藤歯科医院

北30条東8丁目のバス停から徒歩1分、駐車場13台分完備

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