歯科用語集

ナイトガード

用語 読み方
ナイトガード ないとがーど

夜に寝ている間の食いしばりや歯ぎしりによって、歯が痛むのを防ぐ目的があります。
寝ているときに、食いしばる場合には自分の体重の2から5倍の力がかかるといわれています。
しかも、平均的にかかるのではなく、特別な歯1本に集中してかかる場合もあるのです。

私自身、北大歯学部の医局にいたときに、教授から咬合力の診査をするので、この装置をかんでみてと言われ金属の咬合力計を、使ったことがあります。
数値が低く、もっと頑張ってみてと言われ、思い切りかんだところ50キロ以上の力が出ました。
ただし、そのあとで、口の中にぼろぼろとしたかけらが取れてきました。
そうです、その力でインレーという金属が入っている自分の歯を、割ってしまったのです。
神経が生きている歯なので、そんなに弱い歯ではなかったのですが、力が集中してしまったのでしょう。

力の怖さを、身をもって体験したわけです。
寝ているときには、無意識にもっと強い力が出るようですので、それが一つの歯に集中すると歯が割れてしまうことも、容易に想像がつきます。
歯科医院で新しく歯を入れた場合、無意識のうちに違和感解消のために、ぐっと食いしばることもあるのではと想像します。
それで、歯が取れてしまったりする分にはまだやり直しがききますが、歯が割れてしまっては手の施しようがありません。
抜歯になってしまいます。いままで、1度だけですが、神経が生きている奥歯を、まっぷらつに割ってしまった患者さんもいらっしゃいます。

夜中に、ふと目が覚めたら、ぐっと食いしばっていたという方もいらっしゃるようですので、気が付かないけれども意外と多くの方がやってらっしゃるのかもしれません。

私も、危ないかもと思われる方は、お気軽にご相談ください。作って入れてみれば、すり減り方や穴の開き方で、寝ているときの様子が分かります。

ナイトガードは、硬いプラスチックの素材(スタビライゼーションスプリント)のほかに、口に優しい柔らかい素材のものも使うことができます。
その方が、寝やすいようです。

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この記事の執筆者:加藤 誠也

加藤歯科医院 院長 加藤 誠也
医療法人社団 加藤歯科医院 理事長
加藤 誠也

1984年(昭和59年)北海道大学歯学部卒業卒業と同時に、北海道大学歯学部第二保存科(歯周病科)へ入局、1994年(平成6年)札幌市東区にて、加藤歯科医院を開業、現在に至る。
インプラント学会所属。年間100本以上のインプラント埋入の実績を持つ。

  • 日本口腔インプラント学会
  • 北日本口腔インプラント研究会
  • クリニカルヘルスプロモーション研究会所属
  • その他、多数の学術セミナーの終了認定証を受ける

加藤院長の書籍(共著)「人はなぜ歯科医院にいくのか」

加藤雅也 共著 人はなぜ歯科医院に行くのか?

札幌市東区北30条東の加藤歯科医院

北30条東8丁目のバス停から徒歩1分、駐車場13台分完備

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